徳山駅周辺整備構想 パンフレットについて wizzplanning, 2005年6月4日2024年3月29日 まちづくりフォーラムを主宰している先輩が、先日の徳山駅周辺整備構想のフォーラム後、行政に緊急アピールを出すらしい。(というブログを読ませていただいた) 私も当日はフォーラムで質問したが、職業柄、この事業概要のパンフレットが気になってしょうがない。 デザイナー仲間とも「総事業費110億円の事業概要がこれでいいのか?」と、長々と話し合った。 まだ確定したものではないらしいが、裏表紙には事業の実施時期まで5年以内/10年以内と明記してある。それも制作した時期が平成17年2月だから、もう4ヶ月近く経過していることになる。 整備構想策定には、かなりの時間をかけて、コンサルタント(これが怪しい…)を中心に有識者・行政・住民有志で討議したということだが、まちづくりのコンセプト(上の写真の真ん中)を読めば読むほど理解に苦しむ。 ~元気発信の拠点づくりに向けて~ 海と緑に包まれ、人がいきいきと輝くまち にぎわいの交流ステージの創造 御幸通りを初めとする豊かな緑と、新幹線駅に隣接する港の景観などの資源をいかし、多くの市民や来訪者が集い、憩い、語らうことのできる、周南市の顔にふさわしい、活力のあるまち、周南市を広くアピールする拠点の形成を目指す。 たった数行の文章の中に、「元気発信」「人がいきいきと輝く」「にぎわい」「活力」という、ヒトの感覚に訴えるような単語がふんだんに入っているのがわかりにくい第一点。 「海と緑に包まれ」ていない新幹線駅を日本の中で探す方が難しいので、このような言葉をコンセプトにするのはどうなんだろう? 「多くの市民が集い、憩い、語らうことのできる拠点、周南市の顔にふさわしい拠点」という表現。 今の駅の施設でも十分語り合うことが出来る(スペースが有り余っているから…)し、実際にデザイナー仲間でミーティングをするときにも駅ビルの空間を使っている(なぜならタダだから…) ◯◯市というところを、周南市に変えただけのような、マニュアルそのままの文章には、もう新鮮味も何もない。 ということは、まちづくりのコンセプトが何もないということに… いやいや、他人のやることにケチを付けるのが目的ではないので前向きに考えたいが、こんな抽象的なコンセプトで事業を進めようとするから市民から袋叩きにあうのだろう。 特に山口県は、過去に「きらら博」という、「元気」をコンセプトにした博覧会が(予想に反して)大成功してしまったので、「元気」が好きなのだ。 多分、いろんな討議を重ねて、もっと専門的で具体的な表現とかあったはずだが、最終的にパンフレットがこれでは元も子もない。 少なくともプロのコピーライターやデザイナーが関わったら、住民に対してもう少し説得力のある事業概要のパンフレットが出来たはずなのに、残念でしょうがない。 古い言葉だが、“ペンは剣より強し。” 未分類