市章のデザインって‥ wizzplanning, 2005年8月5日2024年3月29日 デザイン協会への萩市からの依頼で、合併による新市の市章選考の第1回選考に立ち会った。 今日は総数数百点の応募の中から50点に絞り込む作業を、協会の副会長の永田氏と二人で担当した。 まさに今、市町村合併ブームで、それに伴って市章の一般公募が全国いたるところで行われている。 今回も、全国各地から市章のデザインが寄せられているが、明らかにプロのデザイナーの作品が3割から4割入っている。 プロのデザイナーの作品は、市章のデザインがその市に相応しいか否かは別にして、明らかにクオリティーが違う。 これは全国的な流れだが、どれも似たようなデザインのものが最終選考に残る。 しかしながら、類似調査をしてみると、ほとんどすでに登録されているデザインが少なくない。 市章なのか企業のロゴマークなのか全く区別がつかない。 コンピュータでデザインするようになった弊害は、微妙なラインの形状のものを、いとも簡単に描き出してしまうことで、類似したデザインが無限にできてしまうこと。 アルファベットの文字をモチーフにしたり、ひらがな、カタカナの一文字をモチーフにしたデザインは、もう新しいものは何も無いと言っても過言ではないくらい氾濫している。 特に市章に関しては、市のキャッチフレーズが全国どこも似たような抽象的な表現なので、出てくるデザインも、緑、青、オレンジといった色を使っているので、さらに同じに見える。 最近の傾向は、デザインを構成するパーツが「人」が躍動しているようにも見える抽象的なもの。 シンメトリー(左右対称)なデザインは、昔の市章の代名詞みたいなもので、さすがにシンメトリーなものは今は少ない。が、あまりにもポップなものが多い。 二次選考は、いろいろな立場の方での投票で3案まで絞り込み、住民投票で決定するらしいが、こういう背景を知らずに投票すると、見た目が派手なデザイン、流行ばかり追ってきれいな色のものに決まるケースが全国後を絶たない。 日本全国の市章を「よーいドン」でいっせいに並べたら、ほとんど同じようなデザインが並ぶ恐ろしい状態になるかもしれない。 未分類